憧れの機関車(絵本)
憧れの機関車
父さんがぼくに話してくれた
「ケーシー・ジョーンズが機関車に憧れはじめたのは、今のおまえよりずっと小さいときだったんだよ。」
僕たちのヒーロー、機関車ケーシー。
あの体の大きいケーシーが、ぼくよりもちいちゃかったなんてことを想像すると、ついついわらってしまう。
機関車に憧れているぼくの視点でお話が進んでいく。
子供でありながら黒人ということで綿花畑で労働するぼく。その脇を走っていく機関車は憧れとともに希望だった。
雨の降っていた4月のある夜、今までにない大雨が降った。そのため遅れてしまった時間を取り戻すためにケーシーは猛スピードど走っていた。
だからケーシーは前方に走る列車が見えなかった
ケーシーは衝突する前、片手でブレーキをかけ、もう片手で汽笛を鳴らし相方に闇に飛び込めといった。
ケーシーが見つかったときはまだ片手にブレーキをにぎっていたという。
あとがきにもあるが、20世紀初めミシシッピ・デルタ地帯で起こった話。ケーシーの人生と死は歌や物語となって語り継がれている。